元suzakuhogosyaの日記

旧京都市営朱雀乳児保育所の元保護者のブログ

20141017「市政を考える交流集会」アピール原稿

昨日の「くらしの要求と京都市政を考えるを考える交流集会」に発言のお誘いがあったので、保育所民営化について5分間ほど発言して署名のお願いをしてきました。
用意した原稿は半分過ぎたあたりで時間になってしまったので、とりあえず「明日が締切なんでよろしく」とまとめたら、「いきおいがよい」と思っていただけたようで、おかげさまで133筆も署名していただきました。ありがたいことです。


20141017市政を考える交流集会アピール原稿

市営保育所の民間移管には2つの大きな問題があります。
まず、その理由が問題です。市営と民間を比べて、民間のほうが「コストが低い」から民営化するという説明を聞きました。そのコストのほとんどは保育士さんの人件費です。いちおう保育士さんの給与体系は市営も民間も同じなので、違いは平均勤続年数の差となります。民間の低コストというのは市営より早く退職される人が多いということです。つまり、京都市は、保育士さんは早く退職するほうがよいと言っているわけです。こんなこと許されますか?保育士の多数は女性です。女性労働の問題として結婚や出産や子育てなどの理由でいったん仕事をやめる人が多いという統計があります。M字曲線と言われますが、京都市は男女共同参加計画でこのM字曲線の解消を目標にしています。しかし、民営化は解消ではなく、積極的に利用しようというものです。保育園という女性労働の現場、働く女性に欠かせないその場所で、女性の早期退職を低コストだから良いという施策をしようという京都市の姿勢は絶対に許してはいけないと思います。

次に、仮に1万歩譲って民間移管じたいには反対しないとします。しかし、今回の民間移管のやり方はひどすぎます。これまでは移管先の民間法人は「すでに認可保育園を運営していること」が条件でした。しかし、今回はその条件をなくしてしまいました。これまでは応募してきた法人の保育園を選定委員が現地視察するなどしてその「保育内容」を評価、採点をしていました。しかし、今回は「保育内容」の評価をしないで移管先が決められることになります。これでは、市営保育所の保育のあり方を引き継ぐという意味での民間移管ではありません。今回の移管のやり方は「保育」をあまりにも軽くみています。もう市営保育所をつぶしたいだけではないかと思うぐらいです。
今回の基本方針改訂案は、もともとの方針を2年も前倒ししたものです。すでに移管した2乳児保育園の現状をきちんと検証して、子どもたちに負担をかけていないか、かけたとしたらどうフォローするのかといった姿勢がまったくありません。急ぎすぎだと思います。保護者として、とても心配しています。

8月20日に発表されたこの改訂案は、10月中に決定すると京都市はいっています。それまで保護者への説明会は一度しか予定されていませんでした。私たちはそれでは困ると再度、説明会をすることを約束させました。京都市には誠実な回答と対話を求め続けたいと思います。
現在、市営の保護者会連絡会では署名活動もしています。一方的で性急な今回の改訂案について見直してほしいという署名です。20日の市議会の教育福祉委員会に署名と同じ文面の陳情を出しました。今日書いていただいた署名が陳情の審議の後押しになります。一人でも多くの署名をよろしくお願いいたします。
以上