元suzakuhogosyaの日記

旧京都市営朱雀乳児保育所の元保護者のブログ

【パブコメ】「基本方針(改訂版)案」に対する意見その1

とりあえず以下の意見を送りました。

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「基本方針(改訂版)案」1pの冒頭には、「第1 改定の趣旨 本市では,平成23年12月に『京都市社会福祉審議会 福祉施策のあり方検討専門分科会』において取りまとめられた『市営保育所の今後のあり方について(最終意見)』を踏まえ,増加かつ多様化する保育ニーズに今後とも応えていくことができるよう,平成24年5月に『市営保育所の今後のあり方に関する基本方針』(以下「基本方針」という。)を策定しました。」 とある。
しかし、2012年10月30日に開かれた京都市社会福祉審議会で、京都市保健福祉局から3市営乳児保育所の民間移管の事後報告がされた際、委員より、「こんな重要な問題がなぜ、社会福祉審議会の了承もなく進められるのか?」との質問があり、それに対して久保保健福祉部長(当時)は、「これは、社会福祉審議会に諮問した内容ではなく、京都市の責任で進めているものである」と回答している。
条例に基づいた諮問機関での審議も了承もなく進められている民間移管には歯止め・チェックがなく問題である。
また、「『市営保育所の今後のあり方について(最終意見)』を踏まえ,」とあるが、「最終意見」18pで「現在の保育の質の継続を保障するため,特に,第三者評価の定期的な受審を義務付けるなど,京都市による,移管後における継続的かつ定期的なチェックが必要」とあるにもかかわらず、基本方針および今回の改訂版案では「移管後の本市の関与 移管後において提供されるサービスの質を検証するため,移管先法人に対し,移管した保育所についての第三者評価の受審を義務付けます。」と継続的かつ定期的なチェックが省かれている。移管後一回の第三者評価を受けるだけでは「保育の質の継続を保障」はできない。
事実、移管後の数ヶ月間で移管先の保育士が何人も退職し、子どもたちがとても不安定な状態になっていると聞くが、京都市はなんらフォローアップなどの関与などしておらず、今回の改訂版案の報告と意見聴取がされた幼児教育・保育部会では保育士の退職と子どもたちへの状態についての報告も全くしていない。
今年5月6日の第1回選定部会では、「(移管した)この2園については,たまたま職員の入れ替わりも多かったので,もしかすると他の保育所に比べて泣くことが多かったということはあったかも知れませんが,普段の4月当初と思ってもらえばよいと思います」という報告がされているが、それ以降の報告でも保育士の退職と子どもたちの状態についてはまったく触れられていない。
「最終意見」18pには、「移管に当たっては,入所する児童への影響を何より考慮するとともに,その保護者等の意見をできる限り尊重する必要がある」とあるが、京都市はまったく踏まえていないではないか。京都市は移管後の保育の現場をあまりに無視している。
このような京都市のあり方(態度)での「さらなる移管」は、子どもたちにとって危険であり、到底認めるわけにはいかない。今回の「基本方針(改訂版)案」に強く反対する。京都市は、まず、京都市の責任で進めている移管のために不安定な状態に置かれた子どもたちに謝罪し、事態の改善のために尽力すべきである。

京都市在住 元朱雀乳児保育所保護者・現市営保育所保護者