移管対象保育所の選定についての要望書
以下、2012年12月25日現在、まったく無視されている要望書です。
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移管対象保育所の選定についての要望書
2012年11月15日
京都市営保育所移管先選定等委員会
委員 各位 及び 事務局 御中
朱雀乳児保育所保護者会
室町乳児保育所保護者会
船岡乳児保育所保護者会
九条保育所保護者会
京都市営保育所保護者会連絡会
京都市営保育所移管先選定等委員会(以下、委員会)の委員のみなさま、および事務局のみなさまにおかれましては、公正で誠実な審議にご尽力されておられることと存じます。
私たちは市営保育所の保護者の立場から、第4回委員会での移管対象保育所の選定は、委員会の設置要綱第2条「移管対象とする市営保育所の選定に関わる事項の審議」を経たものでなく無効であることを申し立てるとともに、結論ありきの性急な強引なスケジュールの見直しと、審議および選定のやり直しを要望いたします。
委員会の設置要綱第2条には、「委員会は,民間保育園への移管対象とする市営保育所及び移管先法人の選定に関し,次の各号に掲げる事項を審議する。(1)移管対象とする市営保育所の選定に係る事項」とあります。また、第1回委員会の資料8「今後の審議内容について」では、審議事項① 移管対象とする市営保育所の選定に係る事項の内容として、「これら民間移管の対象としたものについて,移管の実施年度とともに, どの市営保育所を移管するかも含めて審議を行う。」とあります。さらに、第1回委員会での事務局の発言として、「当委員会では,上半期は,まず,平成26年度移管対象予定保育所の保護者意見の聴取などを行ったうえで,平成26年度移管対象保育所を選定していただきたいと考えており,その後,移管先法人の募集要項,選定基準の検討を行っていただきたい」(摘録20頁)とあります。
委員会は、移管対象保育所の選定について審議をしなければならなかったことは明白です。
しかしながら、第4回委員会において、これまで民間移管について保護者からの多くの不安や疑問、「移管対象にしないでください」「コスト重視の移管に絶対反対」といった明らかな反対意見も聴取しておきながら、それらを審議の俎上に載せるどころか、まったく一言も審議することなく移管対象保育所の選定がされました。
当日配布された資料1「移管対象保育所」には、船岡、室町、朱雀の3乳児保育所がすでに記載されており、選定の前に聴取された保護者意見でも「また,保護者意見の扱いがひどいと思います。前回,私たちは民間移管対象候補保育所の保護者として意見を述べました。その時に「朱雀乳児保育所を移管対象にしないでください」という意見を述べました。本日の開会5分後には意見聴取開始とありますが,審議されて選定されたのかよくわかりません。審議するまでもなく移管対象の選定をするのであれば,前回はいったい何のために候補として挙がっている保護者の意見を聞いたのか」(摘録6頁)と指摘されていました。
第5回委員会では、事務局から資料3「南区市営保育所の民間保育園への移管に係る審議等の進め方(予定)」の説明を受けた大倉得史委員が、「この委員会としては,あくまでも基準案の作成であって,最終的には京都市が移管対象保育所を決めるということで,この委員会自体に,移管対象保育所を選択する権限はないということをはっきりしていただいたということですね。前回の審議事項に,移管対象保育所の選定についてというのがあったのですが,あれは要するに,これから公募をかけますよという確認であったということですね。それ以前に移管対象予定保育所としては選定されていたという理解でよろしいですね。我々として,移管対象保育所を選べと言われたような気がしたので,少し疑問に思っていたのですが,これで分かりました」(摘録24頁)と発言されています。
しかし、これは、第1回委員会での「どの保育所を移管するかも含めての審議」「保護者意見の聴取などした上での(委員会による)選定」といった確認とまったく違います。
委員会は、移管対象保育所の選定について、その根拠や理由も公正で誠実な審議を経て明らかにすべきで、その責任があります。選定と同時になされることになっていた「選定理由の公表」も、移管先法人の公募をかける時点どころか、いま現在に至るまでなされていません。これでは、いつ・誰が・どのような理由で移管対象保育所の選定をしたのかさえ不明で、説明責任放棄の極みです。
このような移管対象保育所の選定は、委員会からの依頼にしたがって「移管対象とする市営保育所の選定に関わる事項」をふくむ意見聴取に応じてきた保護者を蔑ろにするものです。
重ねて、市営保育所の保護者の立場から、第4回委員会での移管対象保育所の選定は、委員会の設置要綱第2条「移管対象とする市営保育所の選定に関わる事項の審議」を経たものでなく無効であることを申し立てるとともに、結論ありきの性急な強引なスケジュールの見直しと、審議および選定のやり直しを要望いたします。
委員のみなさま、および事務局のみなさまにおかれましては、京都市市民参加推進条例第3条第2項に則り、私たちの要望について、必ずご検討のうえ、誠実に応答され、市政に適切に反映させるよう努めていただけるものと存じます。
早急な対処をよろしくお願い申し上げます。