元suzakuhogosyaの日記

旧京都市営朱雀乳児保育所の元保護者のブログ

移管対象保育所の全保護者会連名で請願を提出

2月18日、京都市に民間移管の対象とされた5つの市営保育所(九条・吉祥院・室町・朱雀・船岡)の保護者会の連名で、市議会に請願を出しました。
移管に反対ではない保護者も京都市の性急で強引な進め方によって不利益を被っている現状があります。共産党の河合・玉本・加藤の三議員が紹介議員になってくださいましたが、別の政党のある議員も「保育所民営化には賛成だから紹介議員にはなれないが、京都市の進め方のひどさについては指摘したい」と話しておられました。
請願は3月10日の教育福祉委員会で審議されます。
以下、提出された請願の全文です。

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保護者の意向を無視した保育所民間移管に関する請願書
【請願の趣旨および理由】
京都市は、財政難を理由に、市営保育所より保育士の平均勤続年数が短いため人件費が安い民間保育園に運営を移管するとして、2014年4月からの朱雀・室町の2市営乳児保育所の廃止と民間移管を決め、現在、船岡乳児保育所と九条・吉祥院の2市営保育所の移管を準備しています。
民間移管について市長が審議を依頼した京都市社会福祉審議会「福祉施策のあり方検討専門分科会」での14回の審議では、一度も保護者が意見を表明する機会を与えられませんでした。
この分科会の「市営保育所の今後のあり方について(最終意見)」では、「移管に当たっては,入所する児童への影響を何より考慮するとともに,その保護者等の意見をできる限り尊重する必要がある」と提言されました。京都市が策定した「市営保育所の今後のあり方に関する基本方針」にも、「移管先法人の選定を行う際には,移管対象保育所に入所する保護者の意向も十分に踏まえることとします」と明記されました。
しかしながら、民間移管への反対や不安、疑問といった保護者の意見は聞き入れられませんでした。
昨年度第8回選定等委員会では、京都市は、保護者の意向は「主観的」であり、「行政としての公平性を考えたときにバランスを欠ける」として、移管先の審査基準からはずされました。
市長が選定した朱雀・室町の2乳児保育所の移管先法人は、選定等委員会の審査では「保育内容」が24点中15点と11点と低く、乳児保育所の移管先であるにもかかわらず0歳児保育をおこなっていない園や、選定委員から「移管先にはふさわしくない」という意見が付された園でした。現状の保育の質の継続を求める保護者の意向は全く踏まえられませんでした。
今年度第2回選定等委員会で、保護者が「審査結果の合格点」の設置を求めたところ、京都市は、「応募される法人が現に認可保育園を運営されているという中にあっては、総合的な評価が著しく悪いというところは基本的にはないと考えています」と拒否されました。
また、移管先が決まる前から入所していても、転園の希望には制限があり、場合によっては優先順位を下げられるということもおこっています。福祉事務所での面接でも移管について説明がされていない例がいくつもあります。
2年続けて辞退などで応募がなかった船岡乳児保育所では、京都市は、「この4月からの受け入れ児童数を減らすことで移管の受け入れ要件を低くする」としています(2013/12/4教育福祉委員会)。
このような京都市の民間移管の進め方は、京都市が自ら定めた「市営保育所の今後のあり方に関する基本方針」からも逸脱しています。このまま保護者の意見・意向を無視して民間移管を進めることに反対します。
【請願項目】
・保護者の意向を無視した市営保育所の民間移管をおこなわないこと。

西暦2014年(平成26年)2月18日
京都市会議長  橋村 芳和 様

請願者
京都市朱雀乳児保育所保護者会/京都市室町乳児保育所保護者会/京都市船岡乳児保育所保護者会/京都市九条保育所保護者会/京都市吉祥院保育所保護者会