元suzakuhogosyaの日記

旧京都市営朱雀乳児保育所の元保護者のブログ

今回はM字カーブ問題からの一言(学習会でのアピール)

今日は、京都市の「小規模保育事業」についての学習会で、以下のような保育所民間移管反対のアピールをしてきました。

3月10日(日)13:30~  京都市の「小規模保育」ってなに?!
きらっ都プラザ2F第3会議室(京都産業会館・四条烏丸

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3.10アピール原稿

私は、朱雀乳児保育所の保護者です。京都市は、今、財政難を理由に市営の朱雀乳児保育所を廃止して民営化しようとしています。京都市は、市営と民間で「目指すべき保育が同じならコストの低いほうが良い」と保護者に説明しています。コストというのはおもに保育士さんの人件費のことです。
なぜ、民間の保育士さんは人件費が安いのでしょうか。給与体系は民間も市営に準じているので、平均勤続年数の差が人件費の差だということで、市営より若い保育士さんが多い民間のほうが人件費が安くすむと京都市は説明しています。早くやめるほうがコストがかからなくて良いというわけです。

保育所・保育園は歴史的にいわゆる「女性の社会進出の進展」を支えてきたと言われます。そして保育士さんもそのほとんどが女性です。多くの保育士さんが勤続10年ほどでやめていくような職場環境であり続けていいのでしょうか。
京都市の進めている人件費削減のための民間移管は、民間保育園が「市営より早く女性がやめていく職場」であることを積極的に利用したものです。
これは京都市男女共同参画計画 基本目標2「男女が共に安心して働き続けられる環境づくり」で課題だとしていたM字カーブ問題の解消とはまるで正反対です。http://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/cmsfiles/contents/0000100/100035/2.pdf
M字カーブとは、産休や育休などの制度が整っていないために、仕事をやめざるを得ない女性が6割にのぼるという統計のことです。京都市は女性が働き続けられないような労働環境を改善するのではなく、むしろそれをコストの面から良いことだといっているわけです。こんな差別的なことが許されますか?

京都市は、民間保育園の若い保育士さんの労働に対して、正当な対価と労働環境の改善で応えねばなりません。保育所民営化は搾取の一種だと思います。

京都市は、民営化による保育環境の変化で影響を受ける子どもの事などぜんぜん考えていません。保護者の声の多くは今回の民営化に不安や疑問を持っています。京都市は「保護者の意向を十分に踏まえた」と保護者の前で言いましたが、第8回選定等委員会では「保護者の意向は主観的で公平性がない」ともいっています。ツラの皮が厚すぎて、京都市には何を言ってもムダという気分にさせられますが、乳幼児保育全体の向上のために、最後まで言うべきことは言っていくつもりですので、みなさまもどうか一緒に考えてください。
よろしくお願いします。